魚を食べるシーンが減っていることへの
淋しさが、仕事の原点に
“海なし県”の長野県で生まれ育ちましたが、家族で新潟まで足を延ばして釣りを楽しむなど、幼い時から海と魚に親しんできました。大学では水産経済学を専攻し、漁協の経営などを研究。しかし、海に関わることを学んでいるはずの学友たちさえ食事の際は魚より肉を選ぶ傾向があるなど、“魚を食べる”シーンが減っていることへの淋しさを感じるようになりました。「魚食文化を改めて日本中に浸透させたい」という想いから、水産に関わる企業に絞って就職活動を進めました。メーカーや小売りなど様々な業種がある中で、注目したのが卸売を営むマルイチ産商。卸売だから、特定のものではなく幅広い魚種に携わることができます。各地の産地から商品を仕入れて国内マーケットを中心に販売していることなど、“国内”をキーワードに事業を展開していることも魅力でした。
入社5年目となる現在は、ブリやカンパチ、タイといった養殖魚と、タコやイカなどの生食加工品を担当しています。サバやサンマなど漁獲量に変動のある天然魚と異なり、安定的に供給できる養殖魚については“魚食文化の浸透”という面からも以前から興味を抱いていたので、仕事で得るものも多く、毎日が充実しています。主なお取引先は、山梨県内の小売店や居酒屋など。消費者の動向をつかむため、スーパーの店頭にも積極的に足を運んでいます。


旬ばかりに頼るのではなく、
自身のアイディアで売り場の魅力を高めていく
ブリは冬、タイは春、カンパチは夏、と養殖魚とは言え魚種それぞれに“旬”があります。商品を通じて季節性を演出し魚売り場の魅力を高められることに、仕事の面白さを感じています。そして、旬以外の時季にその魚をどのようなカタチで商品としてご提案できるかが腕の見せ所でもあります。
例えば先日は、夏場にブリを売るにはどうすれば効果的かを考え、たたきや炙りというスタイルの商品に仕立ててお取引先にアプローチ。素材そのままではなく付加価値をつけたアイディアがバイヤーに評価され、多くのご注文をいただきました。
このように、旬ばかりに頼るのではなく自身の発案も交えながら年間を通して売り場をコーディネートし、多くの消費者に魚を手に取っていただくことにやりがいを感じますし、ひいては“日常的に魚を楽しむ”食生活の広がりと浸透につなげられるのでは、という想いがあります。
自分の提案が消費者に着実に届いていることを実感できるのも仕事の醍醐味。ある時、バイヤーからイカの加工品で何か良いものがないかご相談をいただき、胴体と耳だけの形状にしたボイルイカをご提案しました。これなら、サラダやイカリングなど様々な料理に活用することができます。売り方などについてお取引先と何度もすり合わせを行い、消費者が調理法をイメージしやすいようPOPも用意して、迎えた発売の日。売り場の様子を見守っていると、たくさんのお客様が手に取ってくださっていました。後日バイヤーにヒアリングしたところ、「使い勝手が良い」という声が数多く寄せられ売上げも好調とのことで、消費者に喜んでいただけるご提案ができたという達成感を噛み締めました。

消費者ニーズへの理解を基盤に
オリジナル商品を開発し、魚食文化の浸透へ
今後の目標は、「マルイチと言えばこれ」と誰もが頭に思い浮かべるような商品を開発すること。先行事例に、柑橘系素材を使ったエサで育てることで爽やかな風味を引き出しているかぼすブリがありますが、自分が携わっている養殖魚について、オリジナル商品開発の可能性がまだまだあると感じています。その実現のために、今は一部署の営業ですが、いずれは本部に異動し、開発の企画や産地への働きかけを行っていきたいと考えています。
その一方で、お取引先や消費者の声に直に接することができる現状にも、大きなやりがいを感じています。当面は現在の仕事に真摯に向き合い、お取引先や消費者のニーズを把握しそれにどのようにお応えするか解を出す経験を重ねて自身の引出しを豊かにしてから、次のステージに進むことができたら、とキャリアをイメージしています。
入社当時は、「自分が美味いと思う魚を多くの消費者に届けたい」という想いがありました。けれど経験を重ねた今は、「消費者の気持ちに添って商品を考え、ご提案する」ことの方が大切なのではないか、と考えるようになっています。そうしてつくり上げた商品は、実際に反響も大きい。消費者目線にこだわる姿勢をさらに磨き、多くの方に“魚を味わう”食生活の楽しさをお届けしていきたいです。
ONE DAY
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07:00
- 出勤、お取引先からのご注文の集計と発注
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10:00
- 在庫の管理、お取引先に提出するお見積書や資料の作成
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12:00
- 昼食
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13:00
- 外出。お取引先との商談や、小売店店頭のリサーチなど
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17:00
- 退勤
OFF TIME
趣味は釣りで、月に2回ほど出かけています。よく足を運ぶのは河口湖。先日は50cmクラスのブラックバスを釣り上げ、1日中ハッピーな気分で過ごしました(笑)。

MESSAGE
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“食”への興味と情熱をお持ちの方、
日本の皆さんに最高の食生活を提案しましょう!マルイチ産商を志望される理由は様々あると思うのですが、“食”に対する興味は少なからずお持ちなのではないかと思います。日本中のたくさんの方に、食を通じて感動や幸せをお届けできる当社の仕事は、とてもやりがいのあるものです。私は魚食文化に関心を持ったことが入社のきっかけとなりましたが、水産物だけでなく多彩な商材を扱うことができる当社で、一緒に、日本の皆さんに最高の“食”をご提案しましょう!