お魚図鑑

さんま (サンマ)

  • [標準和名]

    サンマ
  • [地方名]

    さいら、さえら
  • [学名]

    Cololabis saira
  • [英名]

    Pacific saury
  • ダツ
  • サンマ
  • サンマ
  • サイズ全長35cm〜40cm

漁獲される時期により、脂肪の含有量に差が出ます。9〜10月に三陸沖から房州沖で漁獲されるものが、脂がのった最高品。
冷凍ものは、旬の時期に獲れたものを冷凍しているので、味も脂ののりも悪くありません。ただし、一度解凍したらすぐに調理を

外観

体型が刀状をしているところから、漢字では「秋刀魚」と表記されます。背びれや腹びれが体の中部より後方にあり、その後方に数個の離れた小さなひれがあります。

生態

北太平洋に広く生息し、千島付近〜本州を経て九州、朝鮮、アメリカ西海岸の沿岸から沖合いの表層に分布しています。季節によって広い範囲を回遊し、日本近海のものは、夏季はオホーツク海方面で回遊し、秋に産卵のために寒流に乗って南下します。

  • 漁獲法棒受網、刺し網、定置網
  • 主な産地北海道(釧路)、北海道(厚岸)、北海道(根室)、岩手(宮古)、宮城(気仙沼)、宮城(女川)、千葉(銚子)

買う・食べる

鮮度・品質の見分け方

・皮がピンと張り、背の青味が輝くように美しいもの
・身が固く、持ち上げたときにへたらないもの
・身がふっくりとして張りがあり、肩が張っているように見えるもの
・口の先と尾の付け根が黄色かオレンジ色

味わい調理のポイント

・ワタもおいしく味わえるのがさんまの大きな特徴。塩焼きも、輪切りにして煮付ける時も、ワタを出さずに使います
・買って帰ったら、皮の上から塩を振っておくと、塩がなじんで焼いたときの味がアップ

栄養のポイント

・脂肪部分には学習・記憶能力の向上や、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病など生活習慣病の予防効果があるとされるEPA、DHAが豊富
・貧血予防によいビタミンB群、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが豊富

おまけの知識

落語『目黒のさんま』は、さんまが庶民の食べ物であったことを物語る滑稽噺
俳句では晩秋の季語で、やはり庶民的な暮らしの一場面として読まれることが多いようです
秋刀魚焼く家を過ぎ先の家も焼く(富田直治)
ことわざ:さんまが出ると按摩が引っ込む
栄養価が高いさんまを食べる時期には人々が健康になり、もみ療治の必要がなくなるたとえ

一覧に戻る