
「医食同源」を基本とする「薬膳」では、「旬の素材を利用すること」「献立に赤・青・黄・白・黒」の5食の食べ物をバランスよく取り入れることを重視します。
これは薬膳であるなしにかかわらず、日頃の食事や調理の際にも、ぜひ意識したいこと。野菜も魚も旬に最も栄養価が高く生命力に満ちているから、食べることがそのまま活力の素になりますし、食卓の彩りが豊富だと、気持ちが明るくなって食欲増進にもつながります。さらに薬膳や漢方の世界では、5つの彩りのそれぞれが内臓の働きと密接な関係を持っていると考えられています。
赤…〈心〉
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心臓を司り、血管系、小腸の健康と関連あり |
| 青…〈肝〉 |
肝機能や血流を司り、運動神経や身体の抵抗力と関連あり |
| 黄…〈脾〉 |
脾臓を司り、胃の健康や消化、解毒、駆虫と関連あり |
| 白…〈肺〉 |
呼吸器系、消化器系を司り、精神面の元気や大腸の働きとも関連あり |
| 黒…〈腎〉 |
腎臓を司り、体内の水分の調節や生殖能力と関連あり |
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どこかが弱っているから、その色を多く摂るというのではなく、5色の献立をバランスよく食べることが、健康な身体をつくる上で大事と考えられています。 |
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正月の行事食「おせち」は、1年の大きな節目である年始を祝い、1年の健康を祈っていただくおめでたい料理です。近年は、好みの食材だけをバイキングのように集めて重箱に詰める“お好みおせち”や、現代人の食生活を反映した洋風おせち、中華おせちなどが好まれる傾向にあるようですが、「食育」の観点から、伝統的なおせち料理の優秀さに改めて注目する人々も増えています。
ご存じのように、伝統的なおせち料理の中身は、豆が「まめ(健康に、元気に)過ごす」、数の子が「子孫繁栄」、きんとんが「金と富」、昆布巻きが「よろこぶ」といった具合に、語呂合わせや意味合わせによって1年の健康や幸せを祈る、縁起のよい料理ばかり。それだけでも気持ちの上で元気になりそうですが、実は、彩りもしっかり「赤・青・黄・白・黒」の5色が配置されるようになっているのです。昔の人の知恵には脱帽させられます。
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