●煮ても焼いてもおしいけれど…
うま味が強く、身がほどよくしまって料理に使いやすいアジは、焼く、煮る、揚げる、炒める、漬けるなど、さまざまな料理に利用できます。が、新鮮なものが手に入ったら、ぜひ生で、アジ本来のうま味を味わいたいもの。臭みが少ないので、ご飯や野菜が生臭くなりにくく、家庭でもプロ級の丼物を作れます。
●今月の素材・アジの話
◇「鰺(アジ)」という名前は「味」に由来するといわれているくらい、深いうま味を持ち、日本人にとって親しみやすい魚。うま味の秘密はイノシン(イノシン酸)という成分。アジはこのイノシンを豊富に含み、背青魚の中では脂肪分が少なめなため、あっさりしていながらうま味が強いという、理想的な味わいを備えています。
◇あっさりしてはいても、背青魚の仲間のアジ。脂肪分の中に細胞の活性化をうながすDHA(ドコサヘキサエン)や、血栓の予防に役立つEPA(エイコサペンタエン)を豊富に含むヘルシー食材です。またカルシウムやビタミンB2も多く、からだの成長や細胞の再生を助ける食材といえます。
◇アジは日本の近海だけでも20種類も生息するといわれます。その中で最も多く漁獲されるのがマアジで、店頭で「アジ」と書かれているものは、ほとんどがマアジです。長く大衆魚の代表でしたが、昨今は漁獲量が減り、高価な魚の仲間入りをしつつあります。大分県の「関アジ」のように、地域ブランドの高級アジも登場しています。
◇日本全域の近海にいて四季を通じて水揚げされるため、1年中店頭に並びますが、脂がのって味わいが深くなる時期はおおむね初夏〜夏。目が澄んで、身にピンとハリのあるものが新鮮です。
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