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●干したものならではのうまみを味わう

「身欠きニシン」とは、ニシンの頭・内臓などを除き二枚または三枚におろして乾燥させたもの。干して熟成させることでうま味と甘みが備わっています。合わせて炊く大根にも、そのうま味がしみ込んで、おいしくいただけます。

●今月の素材・身欠きニシンの話

◇先月紹介した「数の子」の親がニシンです。早春の北の海に大量で押し寄せ、春を告げる魚として民謡などに歌われてきましたが、昭和30年代以降、近海では見られない魚となり、カナダ、ロシア、ノルウェーなどから輸入されているものがほとんどです。

◇身欠きニシンには、カチカチに乾燥させた「本干し」と、柔らかさが残る生干しの「ソフト」があり、どちらも市販されています。保存期間や使い勝手に合わせて選ぶとよいでしょう。ここでは下ごしらえが簡単なソフトを使用します。

◇独特の脂臭さを持つ魚ですが、これがうま味をプラスするニシンならではの要素。干して熟成させた身欠きニシンは、脂臭さが際だつことがありますが、下ごしらえの際に米のとぎ汁でゆでたり、熱湯をくぐらせたりすることで、気にならないほどに飛ばすことができ、抵抗なく味わえます。

◇身欠きニシンの料理は、今回のように煮付けのほか、焼き物、蒲焼き、甘露煮などさまざま。野菜との組み合わせによっても風味が変わるので、いろいろためしてみるといいでしょう。




   
身欠きニシン(ソフト)         4〜5枚(300g程度)
大根                 800g程度
ショウガ 1かけ
昆布(ダシ用)            10cm×2枚
1/2カップ
みりん 大さじ4
砂糖 大さじ1
醤油 1/4カップ
ゆずコショウ(青)          適宜



(1) 身欠きニシンは4〜5cm程度の長さに切り分けます。
(2) 鍋でたっぷりの湯を十分沸騰させて(1)を入れ、再度沸騰したら冷水で洗ってザルにあげておきます。
(3) 大根はニシンのサイズを意識しながら乱切りに、ショウガは千切りにします。
(4) (2)の鍋を洗い、大根を入れ、ひたひたより多めの水を加えます。
(5) 布巾で拭いて、はさみで数カ所切り込みを入れた昆布を足して火にかけます。
(6) 大根に菜箸がすっと入るくらいの柔らかさになったら火を止め、昆布を出して(2)のニシンと、ショウガ、酒、みりん、砂糖、醤油、ゆずコショウ少々を加えて中火にかけます。この時、水の量がひたひたぐらいになるよう加減します。
(7) 煮立ったら落とし蓋をし、火を弱めて、大根がムラなく色づくまで煮込みます。
(8) 水が減ったら少し足し、醤油を加えるなどして味を調整しながら、じっくり煮込んで仕上げます。
(9) 器に盛りつけ、ゆずコショウを飾り盛ってできあがり。



ゆずコショウの代わりに、仕上げに、濃く味付けた山椒の実をあえると、また違った風味を楽しめます。

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